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大運とは|順行・逆行の決め方と起運年齢の計算方法を徹底解説

占術ラボ編集部|2026年8月6日(更新:2026年8月6日)

「大運(だいうん)」は、四柱推命で命式の次に必ず登場する、10年ごとに巡る運の柱です。多くの入門記事は「10年ごとの運気」で説明を終えてしまいますが、実際に大運を使うには、順行・逆行をどう決めるか、大運に入る年齢(起運年齢)をどう計算するか、大運の干支をどう並べるかという、具体的な計算規則を理解している必要があります。この記事では、四柱推命プロ鑑定ソフトの計算エンジンで実装されている規則をもとに、大運の仕組みと計算手順を段階的に解説します。

大運とは何か

命式(年柱・月柱・日柱・時柱の四柱)は、生まれた瞬間の天地のエネルギー配置を切り取った「設計図」であり、一度確定すれば生涯変わりません。これに対して大運は、その設計図の上をおよそ10年周期で流れていく「時間軸」にあたります。命式を器にたとえるなら、大運は器の中身を少しずつ入れ替えていく流れのようなもので、命式が「静」の情報であるのに対し、大運は「動」の情報だと整理すると理解しやすくなります。

大運は、命式の四柱とは別に、もう一本の柱として扱われます。六十干支(甲子・乙丑・丙寅…と続く60種類の干支の並び)の中から、生まれた月の柱(月柱)を起点に、一定の規則に従って干支を10年ごとに割り当てていくことで作られます。大運そのものは単独で吉凶を語れるものではなく、命式(とくに日干)との組み合わせ、そしてその大運期間に重なる年運・月運との相互作用によって、その10年間にどのような傾向が出やすいかを読み解いていきます。四柱推命の学習では「命式を出せるようになる」段階の次に、多くの人がこの大運の順逆判定・起運年齢・干支の進め方という一連の計算でつまずくとされています。

大運を正しく扱うには、大きく分けて次の3つの計算規則を押さえる必要があります。ひとつは「順行・逆行のどちらで進むか」、ふたつめは「何歳から最初の大運に入るか(起運年齢)」、みっつめは「大運の干支を具体的にどう並べていくか」です。多くの解説では「10年ごとに運が変わる」という結論だけが紹介されがちですが、この3つの規則をそれぞれ正確に押さえて初めて、実際に使える大運表を作ることができます。以下、順番に見ていきます。

実務での位置づけとしては、命式が「その人がどういう資質・傾向を生まれ持っているか」を示す土台であるのに対し、大運は「その資質が、人生のどの時期にどう発揮されやすいか」という時間軸の目盛りにあたります。転職や結婚、独立といった人生の転機を検討する際に、命式だけでなく大運の切り替わり時期を合わせて確認するのは、こうした「土台」と「時期」を両方揃えて初めて時間軸を伴った鑑定になるためです。もっとも、大運はあくまで傾向を示す目盛りであり、特定の出来事や結果を保証するものではない、という前提を踏まえたうえで活用することが大切です。

順行・逆行の決め方

大運は、六十干支の並び順を先へ進む「順行」と、並び順を遡る「逆行」のどちらかで進みます。この向きを決めるもっとも標準的な考え方は、「年柱の干(年干)の陰陽」と「本人の性別」の組み合わせです。十干のうち甲・丙・戊・庚・壬は陽干、乙・丁・己・辛・癸は陰干に分類されます。この陰陽と性別を掛け合わせると、順逆は次の4パターンに整理できます。

年干の陰陽性別大運の向き
陽干(甲・丙・戊・庚・壬)男性順行
陽干(甲・丙・戊・庚・壬)女性逆行
陰干(乙・丁・己・辛・癸)男性逆行
陰干(乙・丁・己・辛・癸)女性順行

これは古くから「陽男陰女順行、陰男陽女逆行」と呼ばれてきた規則そのもので、陽干の年に生まれた男性と陰干の年に生まれた女性は順行、陰干の年に生まれた男性と陽干の年に生まれた女性は逆行になります。ここでいう順行とは「六十干支の並び順を先(未来の節)へ進める」こと、逆行とは「並び順を前(過去の節)へ戻す」ことを指します。

ここで注意したいのは、順逆の判定基準には流派差があるという点です。上記の「年干の陰陽×性別」を基準にする考え方が広く使われている一方で、一部の流派では「日干(日柱の干)の陰陽×性別」を基準にする考え方も存在します。年干と日干は多くの場合で陰陽が異なるため、どちらを基準に採用するかによって、まれに同じ人物でも順逆の判定結果が変わることがあります。四柱推命プロ鑑定ソフトでは、この基準を「年干基準」「日干基準」のどちらかに流派プロファイルとして切り替えられるようにしており、既定値は年干基準です。手計算・他ツールとの照合を行う際は、どちらの基準で計算されたものかを必ず確認してください。

順逆を取り違えると、後述する起運年齢の基準となる節入り(次の節入りか、直前の節入りか)も逆になり、その結果として起運年齢自体、さらには大運の干支の並び順(月柱から見て先へ進むか前へ戻るか)まで、すべて連動してずれてしまいます。順逆の判定は大運計算全体の出発点にあたるため、性別・年干(あるいは日干)の陰陽をまず慎重に確認したうえで、次の計算に進むことが大切です。

起運年齢の計算方法

順行・逆行の向きが決まったら、次に「何歳何か月から最初の大運に入るか」という起運年齢を計算します。起運年齢の計算は、四柱推命の月柱を区切る「節入り」(二十四節気のうち月の境目にあたる十二の節)を基準にします。考え方はシンプルで、生まれた瞬間から最も近い節入りまでの実日数を数え、それを3で割って「年」に換算する、というものです。手順に分けて見ていきましょう。

  1. 基準となる節入りを確認する。順行の場合は生まれた瞬間から見て「次に来る節入り」、逆行の場合は生まれた瞬間から見て「直前の節入り」を基準にします。万年暦(節入りマスタ)で、出生日時の前後にある節入りの正確な日時(JST)を調べます。
  2. 実日数を数える。生まれた瞬間から、①で確認した節入りまでの日数を、時刻まで含めた実日数(小数を含む日数)で計算します。カレンダー上の日数を単純に引き算するのではなく、時・分の単位まで含めて差分を取る点がポイントです。
  3. 実日数を3で割る。四柱推命では「3日を1年」に換算する考え方が標準です。実日数÷3の答えの整数部分が起運年齢の「歳」、小数部分を12倍したものが「か月」になります。3日=1年=12か月なので、実日数の1日は4か月に相当する、と覚えておくと計算が早くなります。
  4. 端数を確定する。たとえば節入りまでの実日数が20日だったとします。20÷3=6.67…年です。整数部分の6が「歳」、小数部分0.67×12≈8か月が「か月」にあたるため、起運年齢は「6歳8か月」と算出されます。つまりこの場合、生まれてから6歳8か月が経過した時点で最初の大運に入る、という意味になります。

逆行の場合も計算の考え方はまったく同じで、基準にする節入りが「直前の節入り」に変わるだけです。たとえば逆行になる人で、生まれた瞬間から直前の節入りまでの実日数が9日だったとします。9÷3=3年ちょうどとなり、端数が出ないため起運年齢は「3歳0か月」です。仮に実日数が10日であれば10÷3≈3.33年、小数部分0.33×12≈4か月なので「3歳4か月」となります。順行・逆行のどちらであっても、「実日数÷3」「1日=4か月」という換算のルール自体は変わらない、という点を押さえておくと迷いません。

この「3日=1年(端数あり)」の方式に対して、流派によっては端数を四捨五入して整数年に丸める「整数年へ丸め」の方式を採用することもあります。先ほどの例(6.67年)であれば、四捨五入で「7歳」から大運に入る、という計算になります。どちらの方式を採用しているかによって起運年齢が1年近くずれることもあるため、複数のツールや文献を照合する際は、端数処理の方式が一致しているかを必ず確認してください。四柱推命プロ鑑定ソフトでは、この端数処理も「3日=1年(端数あり)」「整数年へ丸め」の2方式を流派プロファイルとして切り替えられるようにしており、既定値は端数ありの3日=1年方式です。

手計算の際によく混同されるのが、「生まれた日からその月の1日までの日数」のような暦月基準の数え方です。四柱推命の起運計算はあくまで二十四節気の節入りが基準であり、カレンダー上の月初とは一致しません。節入りの日付・時刻は年によって変動するため、必ずその年・その月の実際の節入り日時を万年暦で確認したうえで、実日数を数える必要があります。

大運の干支の進め方

起運年齢が決まったら、大運の干支そのものを並べていきます。大運の干支は、月柱(生まれた月の干支)を起点にして、六十干支の並び順で1つずつ進めたり戻したりすることで求めます。ここで重要なのは、最初の大運は月柱そのものではなく、月柱から見て順行なら「次」、逆行なら「前」にあたる干支から始まるという点です。月柱自体は大運には含まれません。

2番目以降の大運も同じ規則で、順行であれば六十干支表の並び順を1つずつ先へ、逆行であれば1つずつ前へとたどっていきます。六十干支は甲子から癸亥までの60種類で一周する循環構造になっているため、末尾(癸亥)まで進んだ場合は先頭(甲子)に、先頭を過ぎて戻る場合は末尾に、それぞれ折り返して数えます。各大運の期間は起運年齢を起点に10年ずつ区切られ、通常は10期(100年)分を一覧化します。先ほどの例(起運年齢6歳8か月・順行)であれば、大運の区切りはおおむね次のようになります。

大運期年齢の目安
第1期6〜15歳
第2期16〜25歳
第3期26〜35歳
第4期36〜45歳
第5期46〜55歳
第6期56〜65歳
第7期66〜75歳
第8期76〜85歳
第9期86〜95歳
第10期96〜105歳

各大運の干支には、命式の柱と同じように、日干を基準にした通変星と十二運も付随します。さらに、その大運の支が命式の空亡(旬空)に該当する支かどうかも合わせて確認され、該当する場合は「空亡運(流派によっては天中殺運)」として注記されるのが一般的です。

なお、上の表はあくまで「起運年齢6歳8か月・順行」という条件での目安です。起運年齢は生まれた瞬間の実日数で一人ひとり異なり、逆行であれば大運の干支の並び順そのものも逆向きになります。実務で大運表を作る際は、起運年齢の計算(節入りまでの実日数÷3)と、干支の進め方(月柱を起点に順行なら次、逆行なら前へ六十干支を1つずつたどる)という2つの規則を、それぞれ独立して正確に適用する必要がある、という点を押さえておいてください。

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大運の読み方の基本

大運の干支そのものが並んだだけでは、まだ運勢としては読めません。実際の鑑定では、次のような視点を重ねて解釈していきます。

もう少し具体的にイメージすると、たとえば通変星が「比肩・劫財」にあたる大運は、自分自身の力で物事を進めていく意欲が出やすい時期、「食神・傷官」にあたる大運は、表現力や技術を発揮する場面が増えやすい時期、「偏官・正官」にあたる大運は、責任や規律に関わる出来事が増えやすい時期、というように、通変星の性質に沿った傾向として読まれることが一般的です。ただし、これらはあくまで「出方の傾向」であり、良い・悪いの単純な二択ではありません。同じ通変星の大運でも、その人の命式が身強か身弱か、用神に合うかどうかによって、望ましい形で発揮されるか、負担として出やすいかが変わってきます。

これらの要素は単独では判断材料にならず、複数の視点を重ね合わせて総合的に読み解く必要があります。同じ干支の大運でも、命式全体のバランスによって出方は変わるため、大運の読み解きは経験と流派による部分が大きいというのが実情です。断定的な吉凶判断よりも、傾向をつかむための材料として活用するのがよいでしょう。

年運・月運との重ね方

大運は10年単位の大きな流れですが、実務ではその中に「年運」(1年ごとの運気)、さらにその中に「月運」(1か月ごとの運気)が入れ子になって存在すると考えます。年運は、その年の年柱と同じ考え方で干支が決まり、大運と同じように日干を基準にした通変星・十二運が付随します。月運は、暦上の1日ではなく節入りを基準に区切られる点が、命式の月柱と共通しています。

実際の鑑定では、まず大運という10年サイクルの傾向を大枠として押さえたうえで、その中の今年の年運がどう作用するか、さらに今月の月運がどう重なるかという順序で絞り込んでいきます。とくに、年運の支が命式の日支と冲する年、あるいは大運と年運の干支が重なったりぶつかり合ったりする年は、変化の大きい時期の一つとして注目されることが多くあります。空亡に該当する大運・年運の期間についても、あわせて注記されるのが一般的です。

この関係は、大運を「その10年の気候」、年運を「その年の天気」、月運を「その月の天気の細部」にたとえるとイメージしやすくなります。気候が穏やかな10年の中にも天気の悪い年はありますし、逆に厳しい気候の10年の中にも過ごしやすい年はあります。大運だけを見て10年間を一括りに判断するのではなく、年運・月運まで重ねて初めて、その時々の具体的な傾向がつかめる、という考え方が実務では基本になります。

手計算の難所

大運の計算は、順逆判定・起運年齢・干支の進め方という3つの規則自体はどれも明確に定義できるものですが、実際に手作業で最後まで計算しようとすると、思いのほか誤差が出やすい工程がいくつも挟まります。とくに起運年齢は「実日数」という時刻レベルの精度が必要な数値を扱うため、日付だけを見て概算してしまうと、端数の月数が数か月単位でずれることも珍しくありません。あらかじめ押さえておきたいポイントを整理します。

難所内容
節入り時刻への依存節入りの時刻はJST(日本標準時)で年ごとに数時間〜半日ほど前後します。生まれた日が節入りの前後±1日以内にあたる場合、参照すべき節そのものを取り違えると、起運年齢だけでなく大運の起点となる月柱まで変わってしまうことがあります。
実日数計算とうるう年節入りまでの実日数を数える際、2月29日をまたぐかどうかで単純な日数カウントがずれやすくなります。時刻まで含めた正確な差分計算が必要です。
端数処理の流派差「3日=1年(端数あり)」と「整数年へ丸め」のどちらを採用するかで、起運年齢が数か月〜1年近くずれることがあります。
順逆基準の流派差「年干基準」と「日干基準」のどちらを採用するかで、まれに順行・逆行そのものが入れ替わることがあります。

これらはいずれも、原理を理解するうえでは重要な知識ですが、実務で毎回手計算するのは現実的ではありません。とくに節入りの正確な時刻は、天文暦を参照した万年暦データが前提になるため、独自に近似計算をすると誤差が生じやすい領域です。実務では、節入りマスタと計算ロジックを内蔵した専用ソフトウェアで算出し、境界に近いケース(節入り前後±1日以内など)だけを重点的に確認する、という運用が現実的です。手計算はあくまで検算・理解のためのものと割り切り、実際の鑑定業務では自動計算を主に使う、という役割分担で考えるとよいでしょう。

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よくある質問

大運の順逆は年干と日干、どちらで決まりますか?
最も広く使われているのは「年干の陰陽×性別」で判定する方式です。年干が陽干(甲・丙・戊・庚・壬)で男性、または陰干(乙・丁・己・辛・癸)で女性なら順行、その逆の組み合わせなら逆行します。一部の流派では年干ではなく「日干の陰陽×性別」を基準にする考え方もあり、この違いによってまれに順逆の判定結果が変わることがあります。どちらの基準を採用しているかは、流派やツールの設定で確認してください。
起運年齢の計算で使う「節入り」とは何ですか?
節入りとは、二十四節気のうち月の境目にあたる十二の節(立春、啓蟄、清明など)が切り替わる瞬間のことです。四柱推命の月柱はこの節入りを基準に区切られており、大運の起運年齢も「生まれた瞬間から、順行なら次の節入りまで、逆行なら直前の節入りまでの実日数」を3で割って計算します。節入りの時刻は年によって数時間〜半日ほど前後するため、正確な万年暦(節入りマスタ)の参照が欠かせません。
大運が変わる年齢はぴったり10歳区切りですか?
各大運の期間は10年ずつですが、最初の大運が始まる「起運年齢」は生まれてから節入りまでの実日数によって人ごとに異なり、ぴったり10歳や0歳から始まるとは限りません。たとえば起運年齢が6歳8か月であれば、最初の大運はおおむね6〜15歳、次はおおむね16〜25歳というように、起運年齢を起点に10年ずつ区切られていきます。整数年に丸める流派もあるため、端数の扱いは使用しているツールや流派の方針を確認しておくと安心です。

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※本記事は占術の一般的な解説であり、流派により用語や手法に違いがあります。鑑定結果は娯楽を目的としたもので、医療・法律・投資などの専門判断の代替にはなりません。